学生講師と社員講師の違い

多くの個別指導塾では、学生のアルバイト講師が授業をしています。

集団塾では、基本的には社員講師が授業をしています。

私の前職のような社員講師による個別指導も少数ながら存在します。

では、学生講師と社員講師にはどのような違いがあるのでしょうか。

今回は、社員講師が授業の裏でやっていることについて話していきます。

社員講師の裏側

私は授業をする上で重要になってくるのは、事前準備だと思っています。

もちろん授業本番でのパフォーマンスも大事です。

しかしながら、そのパフォーマンスは事前準備によってある程度決まります。

以下、おそらく社員講師ならやっているであろう事前準備を示していきます。

年間スケジュールの把握
学校のテスト日程、塾のテスト対策や季節講習の日程、受験の日程などのスケジュール関係の把握をします。

さらに言えば、定期テストの範囲予想も頭に入れておく必要があります。

上記のようなスケジュールを把握をすることで、授業進度の調整ができるようになります。

受験情報の収集
各種受験の情報収集をします。

合格に必要な内申点や偏差値の情報は知っておく必要があります。

私立中学や高校に関しては、進学実績や指定校推薦の情報などもできるだけ確認します。

知らないと損するような情報もあるので、受験指導をする際は気を付けないといけません。

それらの情報をもとに、成績目標などを決め、授業の強度を考えます。

テスト分析
定期テストや入試問題のテスト内容の分析を行います。

出題頻度の高そうな問題や、対策しないと得点するのが難しそうな問題など確認していきます。

効率的な指導をする上で、相手をよく知ることは必須ですよね。

教材研究
テスト分析と並行して、教材の研究も行います。

どの教材に、どの問題が載っているか確認していきます。

基本的には一つの教材ですべてをカバーすることは難しいので、うまい教材の組み合わせなど考えていきます。

解説案(板書案)の作成
導入解説について、どのように説明すべきか考えておきます。

間違えやすいポイントやプラスで覚えておいたほうが良い内容など、必要十分な説明になるように準備します。

生徒の学力レベルに合わせた解説パターンを複数用意する場合もあります。

事前演習
解説する問題を事前に自分で演習する場合もあります。

入試問題や大学受験用のテキストなどは、即興で解説するのが難しい場合があります。

事前演習を行い、解説を準備しておくと安心できます。

模擬授業
他の社員講師の前で模擬授業をすることもあります。

基本的にはダメ出しが多いです。

新人講師にとっては厳しい試練となります。

学生講師と教室責任者

上記のような事前準備を、学生講師に求めるのはさすがに難しいです。

基本的には社員の教室責任者がいるので、その社員が学生講師をサポートする形になります。

結局のところ、教室責任者がどれだけうまく仕組みを作るかだと思います。

それでも、十分な事前準備をした社員講師の授業には及ばないのが実情です。

ほどほどの準備しかしてない講師には、十分対抗できると思いますが。

トレードオフ

基本的には、指導品質と人件費(時間)はトレードオフの関係になります。

社員講師は基本給が決まっているため、事前準備にしっかり時間を使えるわけです。

学生講師でも時間を使って準備すれば品質は上がります。

もちろん、時間給を支払う必要が出てきますが。

ブラックバイトにならないように注意が必要ですね。

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