塾の形態としてプロ社員個別指導というものがあります。
一般的な個別指導塾は学生のアルバイト講師が基本です。
プロ社員個別指導は講師の質という面で明確な差別化が図られています。
今回はプロ社員個別指導と一般的な個別指導の違いについて解説していきます。
以下では便宜の都合上、社員個別と学生個別とします。
学生個別の問題点
学生個別の一番の問題点は指導品質が安定しないということです。
学生でも質の高い授業をする講師はいます。
しかし、学生は卒業したらいなくなります。
よって、大体3年くらいで講師の入れ替わりが発生します。
また、単純に質の低い学生講師も多々います。
品質の最低値に関しては教室責任者の管理能力によると思います。
実際のところ、教室長は事務仕事のみで授業が全くできないというケースもあります。
本当にある怖い話…
かなり前にブラックバイトとして話題になったこともあります。
その影響で質のいい学生が集まりにくくなったということも考えられます。
追加授業の営業圧が高いという印象もあります。
教室責任者は講師職というより営業職という感じです。
ただ、これは個別指導塾全体に言えることです。
もちろん、塾によります。
社員個別の強み
社員個別では、専任の社員講師が授業をするので指導品質は安定しています。
大手集団指導塾出身の講師も多くいます。
イメージとしては集団指導レベルの授業が個別指導で受けることができるという感じです。
社員個別は上位層の生徒への対応も容易です。
上位層からすると学生講師って物足りなく感じることが多いと思いますが、社員個別ではそういったことはないです。
トップ校への合格も一定数出ます。
指導の幅も広いことが特長です。
中学生の5科目指導は基本です。
さらに言えば、中学受験から大学受験まですべてに対応している講師もいます。
トータルの指導能力で考えると、塾業界の中でもトップクラスだと思います。
逆に大手ではこんな風に育たない…
社員個別の問題点
社員個別の問題点は人件費です。
社員である以上基本給が発生します。
さらに言えば、質の高い講師を採用しようとすれば自然と基本給は高くなります。
結果として、授業料は高い傾向にあります。
塾業界も人材不足の業界なので、厳しい部分ですね。
経営の観点から言えば、固定給が発生するので生徒が集まらなかった時のダメージが大きいです。
学生個別であれば、シフトを調整すれば人件費を調整できます。
社員個別では、原則固定給なので人件費の調整が難しいです。
まとめ
個別指導というのは『生徒一人一人に最適な指導を提供する』という理想から始まりました。
しかしながら、多くの問題点を抱えています。
プロ社員個別指導は、指導品質の面で問題解決を実現しようとした形です。
実際のところ、個別指導には様々な派生があります。
自立学習型個別指導やタブレット学習型個別指導などもその一つです。
こちらはできる限り講師を使わない方向で考えた形です。
様々な指導形態があり、それぞれに良い面・悪い面があります。
塾選びの際は、それらを理解した上で考えていく必要があります。